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Shinkinkousoku

心筋梗塞

心筋梗塞とは

心筋梗塞(しんきんこうそく)は、心臓の筋肉(心筋)に酸素や栄養を送る冠動脈が詰まってしまうことで、心筋が壊死してしまう病気です。突然の激しい胸の痛みや息苦しさを伴い、放っておくと命に関わるため、一刻も早い対応が必要になります。特に「急性心筋梗塞」は、発症から数時間以内の治療が生死を分けることもあるため、早めの受診がとても大切です。
発症直後から1時間以内が最も危険な時間帯であり、約3割の方が亡くなるとされています。病院到着後の死亡率は、近年大幅に改善しています。かつては30%を超えていた死亡率も、現在では7%程度にまで低下しました。これは、カテーテル治療などの再灌流療法や、薬物療法の進歩によるものです。

日本では年間7~8万人が急性心筋梗塞を発症しており、死亡率は約10%とされています。世界的にも心筋梗塞は主要な死因の一つであり、特に50歳以上の男性に多く見られます。ただし、閉経後の女性ではホルモンバランスの変化によって動脈硬化が進み、男性と同じくらいのリスクになることが分かっています。
心筋梗塞は一度発症すると、再発のリスクも高まります。退院後も引き続き、生活習慣の改善や適切な薬物療法を継続することが重要です。

心筋梗塞の原因

心筋梗塞の発症は、食事、運動、喫煙、飲酒、ストレスなどの生活習慣が大きく関係しています。たとえば、動物性脂肪の多い高カロリー食は、血中の悪玉コレステロールや中性脂肪を増やし、過酸化脂質を増加させます。
それらが血管壁に付着して血管を詰まらせたり、血管が破れたりする原因になります。すべての危険因子を避けて暮らすというのも現実的には難しいですが、生活習慣を見直し、予防する事が大切です。
心筋梗塞は、食後、入浴前後、飲酒後、寒い日の早朝、真夏で脱水症状になりやすい時などに起きやすいですので、十分注意が必要です。

心筋梗塞の症状

急性の心筋梗塞では、発作が30分以上、数時間続くこともまれではありません。前胸部中央、心臓部に突然激痛が起こり、痛みは、しめつけられるような痛みで、狭心症よりも強く、不快感の強い痛みがあります。痛みは持続的で一般には数十分から数時間に及びます。そして冷や汗が出て、顔面蒼白となります。
発作後数時間経つと、心臓機能不全症状があらわれ、不整脈、呼吸困難、むくみ、発熱を伴うこともあります。病状がいったん落ち着いても、1~2ヶ月のあいだに、ふたたび発作が起きることも多く、2~3週間目に髄膜炎や心嚢炎が起こることもあります。この場合も、胸の痛みが起こり熱が出ます。

心筋梗塞の予防法

心筋梗塞の予防は、良くない生活習慣を改善することが大切です。

  • 肥満を解消する
  • 食生活を改善する(バランスのよい食事をとる)
  • 塩分・糖分・脂肪分を取り過ぎに注意する
  • お酒(アルコール)の飲みすぎに気をつける
  • 禁煙する
  • 適度な運動をする
  • 規則正しい生活を送り、休息をとる
  • ストレスをためない
  • 定期的に検査を受ける